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ビオセラクリニック| がんとサプリメント

免疫力を高めることが大切

ビオセラクリニック|谷川院長▲ビオセラクリニック院長 谷川 啓司

身体にがん細胞があるとき、私たちの免疫は必ずがん細胞を排除しようと働きます。

しかし、免疫ががん細胞を排除する速度よりも、がん細胞が増える速度が速いので、がん細胞は結果的に増え続けてしまいます。それはがん細胞が免疫によって排除されにくい性格を持っていることと、私たちの持っている免疫力を自ら落としていることも要因にあります。

不充分ながらにも今でも必死にがん細胞を排除しようとする免疫の力を、現在より上げることができれば、がん細胞が増える速度に追いつこうとすることになります。場合によっては追いつき、追い越してがんを小さくすることも可能かもしれません。

したがって、がんに対する免疫力を上げることは、どんな状態であっても、必ず私たちに有利に働くのです。
ですから、できることから免疫力を高める方法を取り入れることが大切です。まずできることとして、サプリメントを利用をすることも意味のあることなのです。

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がんとサプリメントの考え方

サプリメントに対する考え方

がんの患者様にとって、サプリメントを利用することが意味のあることで、実際に多くの方がアガリクスやフコイダンなど免疫力を高めると言われるサプリメントを利用されています。

これらのサプリメントががんの患者様の免疫力や体調を良くすることは十分あり得ますが、一方で本当にがん治療に有効かどうかを医学的に証明されたものはあまりないのが実状です。それはサプリメントの摂取によって、治療効果が出ているかどうかを判定することが難しいからです。

しかし、利用することで副作用などのマイナス面がなければ、利用するのは患者様の意思で構わないでしょう。ただし、その成分にどういった医学的な裏づけがあるのか、本当に安全なのかどうか、今使っている薬と飲み合わせは大丈夫なのかなど、やはり専門的な立場からアドバイスは必要になります。

がんにおけるサプリメントの役割

サプリメントは、基本的に2つに分類されます。
1つ目は「ベースサプリメント」と言われる、人間が生きるために必要な栄養素を含むサプリメントで、「ビタミン、ミネラル、食物繊維、乳酸菌、アミノ酸など」がこれに当てはまります。

2つ目は「オプショナルサプリメント」と言われ、素材が機能性を持つためにより摂取量や摂取方法、医薬品との相互作用のチェックなどの専門的な知識をもって使わなければならないものです(例えばアガリクス、シイタケ菌糸体などのキノコ成分やフコイダンなどです) 。

患者様にとっては、「ベースサプリメント」と「オプショナルサプリメント」をうまく組み合わせて利用することが大切です。

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主なサプリメント成分

ベースサプリメント

人間が生きるために必要な栄養素を含むサプリメントで、「ビタミン、ミネラル、食物繊維、乳酸菌、アミノ酸など」がこれに当てはまります。

がんの患者様は栄養状態が悪い場合も多く、これらのベースサプリメントで栄養状態を改善してあげるだけで、体調が良くなったり、免疫力が改善することがあります。

がんになるとどうしても機能性を重視したサプリメントの利用を考えがちですが、まずは、ベースサプリメントで栄養状態を改善することを検討されることも大切です。

また栄養状態の改善作用だけでなく、最近の研究では、例えばビタミンDは癌予防に有用であることがわかっており、米国では広く利用され始めています。ベースサプリメントについても、このような最新情報を得るためにも専門家に相談することは価値あるものと考えられます。

ベースサプリメント|人間が生きるために必要な栄養素を含むサプリメント

オプショナルサプリメント

サプリメントに含まれる成分が機能性を持つものをオプショナルサプリメントと呼びます。
がんの患者様の場合、免疫力を高める機能を持ったものなどが、これに当てはまります。
具体的な例を次に記載します。これらの成分は単なる栄養素ではなく体に良い働きをする一方で、摂取量や摂取方法、医薬品との相互作用のチェックなども大切になります。

主なオプショナルサプリメント|キノコ成分・フコイダン・プロポリス・免疫ミルク成分

1.キノコ成分(アガリクスやベータグルカンなど)

シイタケ小実体とシイタケ菌糸体免疫力を高めることを期待して多くの患者様がアガリクス、シイタケ、霊芝、ハナビラタケやメシマコブなどを利用されています。

これらキノコにはベータグルカンなどの「多糖体(たとうたい)」と呼ばれる成分が多く含まれており、このベータグルカンなどの多糖体が免疫細胞を活性化して免疫力を高める機能を持つことが知られています。
実際にシイタケ由来ベータグルカンのレンチナンという多糖体は抗癌剤として利用されています。

しかし、サプリメントとして利用されているキノコ成分は、医学的な裏づけが不十分であったり、例えば同じアガリクスであっても商品によって安全性に違いがある場合もあり、商品の選択には注意が必要です。

また、キノコ成分の中でも医学的な裏づけや安全性の検証が進んでいる成分として知られるシイタケ由来の「シイタケ菌糸体(きんしたい)」について、製薬企業と共同研究を行い、学会発表や論文報告などによる情報発信も行っています。

シイタケ菌糸体研究の詳細についてはこちらもご参照ください。

2.フコイダン

メカブ、モズクやコンブなどの海草類の表面には「ぬめり」があります。この「ぬめり」に多く含まれる成分がフコイダンと呼ばれています。
フコイダンは海草類を食事として摂取することでも利用できますが、近年サプリメントとしての利用が広まっています。アポトーシスと呼ばれるがん細胞を殺す働きや免疫力を高める機能を持つことが期待されていますが、キノコ成分よりも研究の歴史も浅く、医学的な裏づけは十分ではありません。

3.プロポリス

プロポリスはローヤルゼリーと同じくミツバチ由来の成分です。ミツバチが巣作りの際に巣を抗菌するために分泌する抗菌成分がプロポリスです。
がんの患者様でもよく利用されているようですが、やはり医学的な裏づけは十分とは言えません。

4.免疫ミルク成分

牛の母乳には赤ちゃんを病気から守るラクトフェリン、IgG抗体などが含まれております。これらの成分を強化したミルクや成分を抽出したものがサプリメントとして利用されています。
がんの患者様でもこれらの成分を利用されている場合がありますが、やはり医学的な裏づけは十分とは言えません。

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