免疫細胞療法との併用
がん細胞は免疫細胞からの攻撃を避けるため、目立たないようにしています(免疫逃避機構)。
温熱療法はがん細胞の特徴を目立たせることができるので、治療後は免疫細胞による攻撃を受けやすい状態になります。
がん細胞が攻撃を受けやすくなっている状態で免疫細胞療法を併用することで相乗効果が期待できます。
免疫細胞療法との併用の時のスケジュール
1週間に1回または2週間に1回、免疫細胞療法の投与と同じ日に温熱療法も併せて行います。
免疫細胞療法・局所温熱療法・全身温熱療法・心理療法のビオセラクリニック
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がん細胞は免疫細胞からの攻撃を避けるため、目立たないようにしています(免疫逃避機構)。
温熱療法はがん細胞の特徴を目立たせることができるので、治療後は免疫細胞による攻撃を受けやすい状態になります。
がん細胞が攻撃を受けやすくなっている状態で免疫細胞療法を併用することで相乗効果が期待できます。
1週間に1回または2週間に1回、免疫細胞療法の投与と同じ日に温熱療法も併せて行います。
私たちの身体には体温を一定に保とうとする働きがあり、温度が上がると速やかに血管が拡張し熱を放散しながら温度を下げていきます。
がん組織内では、栄養や酸素を取り込む為に新しい血管(新生血管)が作り出されますが、新生血管は急ごしらえの血管なので急激な温度変化に対してすぐに対応ができません。温熱療法を行った場合、正常組織の温度はすぐ元に戻りますが、温度調整がうまく働かないがん組織ではしばらく高温状態が続きます。そして、温度を下げようと新生血管がゆっくりと拡張していくので、がん組織だけ血液が豊富な状態がしばらく起こります。
ここで化学療法を行うと、がん組織が周囲より血液が豊富な分、抗がん剤の含有量が多い状態になります(相対的腫瘍組織内抗がん剤濃度の上昇)。
温熱療法を行った翌日などに抗がん剤を行うことで治療効果を増強することが期待できます。
放射線治療のがん細胞への殺傷効果は、がん組織内にある酸素に放射線が当たることによって作られるスーパーオキサイドによるものと言われています。
「化学療法との併用」での説明にもありますが、温熱療法を行うとがん組織の血液量が増え酸素に富んだ状態になるので、この時に放射線治療を行うことでスーパーオキサイドの発生が高まり、放射線治療の効果を増強することが期待できます。
通常放射線治療は連続で行うことが多いため週1回か2回、放射線治療を行っている間に温熱療法を行うことが望ましいと考えられます。
抗がん剤や放射線など併用する治療法がなくなってしまった方であっても、本来そなわっている免疫を増強させることやQOLを高めること(がんによる疼痛の緩和、食欲増進など)が期待できます。