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免疫力をあげることが大切な理由|ビオセラクリニックは、がん患者様の免疫力を上げるため、免疫細胞療法を中心として温熱療法・自然療法・心理療法を組み合わせた総合的ながん治療を行っています。

がんという病気の意味

私達の身体を構成する細胞は常に新陳代謝で入れ替わりますが、新しい細胞ができる時に偶然にも間違った細胞ができることがあります。がん細胞はこの偶然できた間違った細胞のうち、寿命で死ぬよりも、速く細胞が生まれる性格を持った細胞です。

さらに、正常な細胞ならば、その細胞がいた場所から違う場所に移ると生きられないのですが、場所が異なっても生きられるという性格も同時に持ってしまいます。こうして、血管やリンパ管の流れにのって、異なる場所に移動してもその場所で増え続ける、転移という性格が出来上がります。

がんという病気が怖いのは、その細胞の集団であるがんという塊があることではなく、それが増え続けてしまう性格を持っていることです。私たちの正常な細胞たちは新陳代謝を繰り返すだけで、細胞の数を増やすことはありません。しかし、間違った細胞が増え続けてしまえば、時間とともに正常細胞がいるべき場所がとられてしまい、やがては正常細胞がまとまって働いていた"臓器"の機能が低下していきます。

がんが増え続ければ、生きるために必要な臓器の機能が低下してしまい、やがては生命維持ができなくなってしまうのです。これががんによって命を失ってしまう意味です。

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がん細胞に対する身体の不充分な反応

がん細胞は間違ってできた細胞なので、身体から見れば本来無いはずの異物になります。
私たちの身体は、体内に異物がある場合(特に増える性格を持っている場合)は、これを排除しようとする免疫反応が働きます。

この反応は、自分と同じなのかそうでないのか(異物なのか)を判断して行動を起こしますが、がん細胞はもともと自分たちの細胞が間違ってできたものなので、正常細胞と共通の部分を数多く持っています。

すなわち、私たちの免疫は異物と判断する証拠が少ないために、免疫反応が効率的に働かないのです。しかし、がん細胞は増え続けるという性格を持ってしまったものなので、その増え続ける速度に免疫の排除する速度が追いつかなければ、がんは増え続けることになります。

つまり不充分な免疫反応のために、がん細胞は増え続ける性格を維持することができてしまうのです。

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免疫を上げる意味

体内のがんの変化(大きくなる、場合によっては治療により小さくなる)は、がん細胞が増える速度(図1 A)と、免疫反応によるがん細胞の排除速度(図1 B)の差(図1 A-B)で決まります。このA-Bがプラスであれば、がんは大きくなり、マイナスであればがんは小さくなります。

がん治療で大切なことは、がんの増え続ける性格にどう対応するかです。すなわち、A-Bをどのように小さく、できればマイナスに持っていくかになります。

通常では、がんの増殖を抑える薬剤(抗がん剤※)でAを減らし(図2 A→Aa)、Aa-Bがマイナスになればがんは小さくなります。しかし、A-Bを小さくさせるためにはBを上げることによっても効果を期待できます。

そこで、免疫細胞療法などにより免疫を上げて、がん細胞の排除速度を上げることで(図2B→Bb)、A-Bを小さくさせる方向に持っていくことが可能です。がん治療で免疫を上げる意味はそこにあるのです。

この時、同時にA→Aaであれば、Aa-BbはA-Bbよりも、さらに有利に働くことになります(抗がん剤が有効な時の免疫療法との併用)。

※抗がん剤の働きは基本的にがん細胞に対する殺傷性ではなく、がん細胞の増殖を抑制する薬剤です。

図1:がん細胞増減の考え方、図2:治療の目的・目標

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