ビオセラクリニックの免疫細胞療法
ビオセラクリニックでは活性化リンパ球療法と樹状細胞療法を行っていますが、患者様の状況や希望により、各治療法もいくつかの方法があります。
ビオセラクリニックは、特定細胞加工物製造施設(施設番号:FC3140004)、認定再生医療等委員会設置施設(認定番号:NB3140004)、再生医療等提供施設(活性化リンパ球療法:PC3150004、樹状細胞療法:PC3150005)です。
- 活性化リンパ球療法(CAT療法)
- 通常のCAT療法
樹状細胞療法と併用するCAT療法
凍結保存したリンパ球より作製するCAT療法(F-CAT療法)
- 樹状細胞療法(DC療法)
- 人工抗原(ペプチド)を用いた樹状細胞ワクチン療法(PPDC)
腫瘍溶解液を用いた樹状細胞ワクチン療法(TPDC)
樹状細胞の腫瘍内局注療法(DCI)
※活性化リンパ球療法は単独でも行いますが、樹状細胞療法を行う場合は活性化リンパ球療法を併用することを基本とします。この併用するリンパ球療法は、樹状細胞療法の費用の中に含まれています。
活性化リンパ球療法(CAT療法)
1. 通常のCAT療法(樹状細胞療法を併用しない場合)
もっとも一般的かつ基本的で重要な免疫細胞療法です。
30㏄の採血から、その中にあるリンパ球を分離し、培養・活性化させて点滴で戻す方法です。 採血してから投与するまで、2週間の培養期間が必要です。
2. 樹状細胞療法と併用するCAT療法
樹状細胞療法を行う場合は、基本的に活性化リンパ球療法を併用します。
樹状細胞療法用の特殊な採血方法では多くのリンパ球も一緒に採取されるために、2週間の培養を必要とせず、樹状細胞療法と同じく、1週間の培養期間で行います。
3. 凍結保存したリンパ球より作製するCAT療法(F-CAT療法)
毎回採血することを避けて、特殊な採血方法(樹状細胞療法と同じ方法)で複数回分(基本は8回から12回分)を凍結保存します。治療計画に従い、凍結したリンパ球を解凍して2週間の培養で投与します。
樹状細胞療法(DC療法)
1. 人工抗原(ペプチド)を用いた樹状細胞ワクチン療法(PPDC)
特殊な検査(人工抗原検索)によって患者様のがん細胞に情報(がん抗原ペプチド)が確認された、またはその発現が強く予想される場合に、人工的に作製されたそれと同じがん抗原ペプチドを樹状細胞に覚えさせ、体内にワクチンとして戻す方法です。
培養期間は1週間です。
2. 腫瘍溶解液を用いた樹状細胞ワクチン療法(TPDC)
医療機関の協力が得られれば、これから手術でがんを切除する場合、切除したがん組織(新鮮な切除組織)を提供して頂き、この組織自体をがんの情報源として利用する方法です。
切除した標本を特殊な方法で溶解して、タンパク抽出液にし、これを樹状細胞に直接覚えこませたものをワクチンとして体内に戻す方法です。
培養期間は1週間です。
3. 樹状細胞の腫瘍内局注療法(DCI)
樹状細胞に覚えこませる人工抗原も、今から切除する標本もない場合に残された樹状細胞療法の特殊な方法です。
未熟段階の樹状細胞はアメーバのように異物を食べる能力を持っているので、この未熟な樹状細胞をがん組織に直接強制的に注入し、自らががん組織を食べながら情報をとるように誘導してワクチン化させる方法です。
ただし、樹状細胞を安全に直接注入できるところにがん組織がある場合のみ適応となります。
培養期間は1週間です。